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イベント・親学フォーラム・レポート Vol.1
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【理科実験】
「大変だった。」と「もっとやりたい。」

テーマ:「不思議なキャベツ」
会場:実践学園中学校(東京都中野区)
講師:松延 康
日時:平成21年2月21日

紫キャベツの色素(アントシアニン)のpHによる変化を利用した実験です。

実験が終わったあと、ある男の子に聞いてみました。

「ねっ、今日は、何がいちばん楽しかった?」
「たくさん試験管にラベルをつけて、駒込ピペットで2mlずつ試薬を分注したところ!」
「そうかぁ、そこかぁ。」 

大人に同じ質問をすると、誰もが「色の変化がきれいだった。」と答えます。そして、大人は自分たちが「一番楽しかった。」ことを子どもに経験させようとしがちです。ですから、授業やイベントの理科実験は、先生の説明を聞いて、目の前に用意されている器具(あるいは箱に入ったキット)で簡単な操作をすると、みんな同じ結果がでておしまい。

これ、面白いわけがないでしょう?

だって、ところが、子どもたちは、「結果」ばかりではなく、実験の「過程」である操作に「楽しさ」を感じているのですから。やり方がヘタならば結果もうまくでません。ていねいに、正確にやらなければ失敗する。あたり前のことですよね。「誰でも絶対にうまくいく」実験キットなどで子どもたちは騙されませんよ。


実験の概要は
(1) 紫キャベツからアントシアニン色素を抽出する。
(2) pH1~14の溶液に色素液をいれて色の変化を観察・記録する。
(3) 身近な物質(レモン水、酢、アルカリイオン水、炭酸水、ベーキングパウダー、キンカン)のpHをアントシアニンの色調と比較して測定する。
(4) pH試験紙(ユニバーサル)を使って測定する。
(5) pHメーターを使って測定する。
(6) 紫キャベツ色素、pH試験紙、pHメーターの3種類の測定法を比較する。

この実験、ご家庭でできる簡易版があります。どうぞご家族でやってみてください。

(1) 紫キャベツ(1/4)を千切りにして、ひたひたの量の水で10分ほど煮ます。(適当です)
(2) 煮汁(アントシアニン色素液)を別の容器に移します。(キャベツは水を切って冷蔵庫に冷やしておきましょう)
(3) 透明のコップに「お酢」を2cmくらい入れて水で2倍量にうすめます。(大体で大丈夫)
(4) コップのお酢溶液に、おちょこ一杯くらいの色素液を加えると。(さあ、色が変わりますよ)
(5) 次に、コップに少量のベーキングパウダー(重曹)をいれ、適当な量の水で溶かして、同じように色素液を加えてみましょう。
(6) 身の回りのものをどんどん試してみましょう。アントシアニンの「紫」は酸性が強くなるにしたがって「ピンク」「赤」となり、アルカリ性が強くなると「青」「緑」「黄」と変化します。

キャベツは何に使うのかですって? もちろん食べちゃいますよ。食べる直前にドレッシングをかけてください。とてもきれいな色に変わります。食卓で科学マジックです。




子どもたちは白衣を着て、気分はもう科学者です。指示書に書かれている実験器具や試薬を用意するところから始めます。試験管、ビーカーやフラスコの種類や数を確認しながらそろえていきます。駒込ピペット、ガスバーナー、pHメーターなど、使い方を覚えなければならないことをたくさんありました。作業の量も小学生にしてはたっぷりです。事実、実験終了後のアンケートの「作業の量は?」という問には、ほとんどの子どもが「とても多かった。」「大変だった。」と回答しています。しかし、同時に「もっとやりたい。」とも回答しているのです。

「作業がとても多くて大変だった。でも、もっとやりたい!」

ここに全てがあるのではないでしょうか。

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